f_blue な日々

アクセスカウンタ

zoom RSS 短歌人8月号より その4 会員2

<<   作成日時 : 2017/08/11 21:00   >>

トラックバック 0 / コメント 0

画像






「あのひとには言えねぇけんど」という話あまた聞きたり三叉路の辺に     鑓水青子

   三叉路だから、狭い人間関係が思はれる。
   四叉路では、広すぎるのだ。


いにしえの歌人橋を渡り来るわが枕辺にも花を落として     奈木朝子

   作者はいにしえの歌人に祝福されてゐるのだ。
   橋は結界。


憲法を改むべしという声す新茶飲み干しこころ鎮めむ     高木文子

   こころはなかなかに鎮まらないのだけれど、さて何せむ、と思ひつつ、わたしはなにもしないままだ。


壜でくるビールを一人手酌せり歌会の選の是非を問いつつ     太田青磁

   歌会の後の飲み会のやうだけど、お隣の席には呑み助がゐないのか、作者は手酌をしてゐる。
   「歌会の選の是非」なんてのに、如何にも歌会が果て後の高揚と気怠い疲れが見て取れる。


「おつとつと」云ひつつわが身立て直すそんな身力はやなく、転ぶ     平田侑

   結局、転ぶ。
   結句三音で、そこまでの世界がひつくり返る。


ひとりでに右へ傾く身を立ててパン一切れを口へとはこぶ     鶴羽一仁

   作者は眩暈の発作に襲われてゐる。
   一首独立して読むとき、読者も無意識のうちに右へ傾く感覚に襲はれる。






テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
短歌人8月号より その4 会員2 f_blue な日々/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる