短歌人3月号より その1 会員2

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たうたうとお湯を注げり内定をやうやく得たる子のゆたんぽに     桐江襟子

   うれしい!、のあとから浮き浮きとしてくる気持ちが、たうたうと、によく出てゐる。
   ゆたんぽ、が好いなぁ。


ランドセル背負って出た家がぺちゃんこになるのを二秒待つ 願う     国東杏蜜

   子供つて、ファンキーな想念を抱くものだ。
   家がぺちゃんこになつたらさ、学校を怠けて、こつそり家に戻ることができないぢやないか。


餅つき機の餅つき会に子に孫の賑はひて八十七歳まだ頑張れさうだ     鈴木裕子

   餅つき機の餅つき会、に作者のりちぎさが出てゐる。
   毎月楽しみに読ませていただいておりまする。


元日の朝食小さなカズノコあり声かけしながら食事介助す     木村昌資

   作者もまた、律儀な方のやう。
   小さなカズノコ、や善し。


ついにして独り暮らしの気安さよ歩くだけ歩いて金木犀の香     高木文子

   四句の九音に、気ままな散歩の喜びがつい溢れてゐる。


警察にコネがあるぞと脅しをり煮つけの鯖のやうな顔して     矢野義信

   いやはや、どういつた状況?
   煮つけの鯖って、思わずふきだしちまつた。





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