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zoom RSS 短歌人6月号より その3 会員2

<<   作成日時 : 2018/06/26 10:13   >>

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デザートの苺のにほふくちびるが吾にむかひてささやく喃語     桃生苑子

   まだ意味のある言葉を話せない、幼い子供です。
   いちごのにほふくちびる、の旧仮名遣いの平仮名によつて、いかにも愛らしい。


夏休み絵日記忘れ捏造すその一日の輝きにけり     京藤好男

   一首はいささか言葉の足らない印象ですが、結句が好きだ。
   忘れたと言ふか、怠けてゐた夏休みの日記帳を、一日ででつち上げてしまつた作者です。
   それの一日を「輝きにけり」と言ふ、ここが好きだ。


吹きつける風が強くて目をつぶる世界はもっとおおらかでいい     葉山健介

   いろんなものの風当たりが強い此の日頃かも。
   思はず、目をつぶることだつて。
   つつぱつてばかりはいられない。


四月ひえてさくらの花のちりどころ訃報はいらぬそんなに逝くな     松岡修二

   桜と散るばかりじゃぁないんだらうけれど。


自治会の掃除四月にありたれど言ひ訳をして休みてしまひき     河村栄二

   ありふれて思える日常だけれど、この平らな言い方が、如何にもこの一首に似あつてゐる。


父の歌が遠くに聞こゆ 子を抱いて静かな歌を口ずさむとき     三好悠樹

   我が子を抱いて静かな歌をくちずさみながら寝かしつけてゐる。
   その時、作者が幼かつた頃に、父が作者のために歌つた声が聞こえた。
   父から子へ、そしてその子へ、流れ続くものがある。




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